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取引先マスタを基に、指定した期間のデータを他のアプリから取得し、帳票レコードを生成するプラグインです。

複数のアプリに登録された明細データをまとめて転記することで、請求書や支払指示書などの帳票を一括作成できます。また、転記元・転記先の対応付けやソート、前回金額の反映など、柔軟な帳票作成ロジックを構成できます。

Boost! Fusionを使用するための準備 (kumanekoのバージョンアップ)

本プラグインを利用するには、kumanekoのバージョンが2.0.1以上である必要があります。ご利用中のバージョンをご確認のうえ、必要に応じてバージョンアップをお願いします。

kumanekoをアップデートする

Boost! Fusionを使用するための設定

Boost!プラグインはBoost!コンソールで設定とプログラムのダウンロードを行いますので、Boost!コンソールの開設がお済でない場合は、先に利用者情報の登録をお願いします。

Boost!コンソールを開設する

  1. 帳票生成用フィールドの配置と確認

    まず、本プラグインをインストールするアプリにデータを格納するためのいくつかのフィールドが必要となります。

    1. 取引先フィールド 帳票の発行対象となる取引先を参照しているフィールドです。
    利用できるフィールドタイプはルックアップに限定されます。
    2. 発行日フィールド 帳票の発行日を格納するためのフィールドです。
    日付フィールドを1つ配置してください。
    3. 合計金額フィールド 今回の帳票で作成された合計金額が格納されているフィールドです。
    数値フィールドを1つ配置してください。
    4. 前回金額フィールド 直近で作成された合計金額を記録するためのフィールドです。
    数値フィールドを1つ配置してください。

    次に、帳票明細の基となる「転記元アプリ」に配置しておく必要があるフィールドについて説明します。

    1. 取引先フィールド 帳票作成先アプリの取引先と紐づけるためのキーとなるフィールドです。
    帳票作成先アプリの取引先フィールドと同じ値を保持する必要があります。
    2. 日付フィールド 取引日や発生日など、帳票作成の対象日を判定するための日付を保持するフィールドです。
    帳票生成時に指定される「発行日」に合致するレコードまたはテーブル行が転記対象となります。
  2. 一覧形式のビューの作成

    本プラグインでは事前に作成された一覧形式の読み取り専用ビューが必要となりますので、「all」ビュー以外のビューを使用する場合は作成します。

    一覧形式のビューを使う

  3. Boost! Fusionの設定

    新しく設定を追加する場合は、右の追加ボタン(丸い赤枠)をクリックし、作成済みの設定を編集する場合は、設定名(四角い赤枠)をクリックします。

    プラグインの設定画面が表示されたら、設置された設定項目を指定します。

    設定名:

    画面左の一覧に表示され、ダウンロードするプログラム名にもなる名称を入力します。

    対象アプリ:

    プラグインを実行するアプリを指定します。

    使用一覧:

    本設定の対象となる一覧形式のビューを指定します。

    実行ボタンのラベルテキスト:

    実行ボタンのラベルテキストを入力します。

    実行確認ダイアログのメッセージ:

    実行確認ダイアログのメッセージを入力します。

    取引先フィールド:

    帳票の発行対象となる取引先を参照しているルックアップフィールドを指定します。

    取引先分類フィールド:

    「10日締め」「月末締め」など、帳票作成対象の取引先をグループ化・絞り込むために、取引先フィールドで参照しているアプリ(取引先マスタ)内に存在するフィールドを指定します。

    このフィールドのデータは、発行日の指定カレンダーアイコンとともに、一覧画面のヘッダーにドロップダウンとして表示され、プラグイン実行時に使用されます。

    発行日フィールド:

    帳票の発行日を指定する日付フィールドを指定します。
    請求書の場合は「請求日」、支払指示書の場合は「支払予定日」となります。

    合計金額フィールド:

    今回の帳票で作成された合計金額を保存する、数値フィールドを指定します。
    この金額は、次回帳票作成時に「前回金額フィールド」にセットされます。

    前回金額フィールド:

    前回金額を保存する数値フィールドを指定します。
    取引先と発行日をもとに、直近で作成された帳票レコードの合計金額がこのフィールドにセットされます。

    転記元(帳票明細の元となるデータが保存されているアプリ)の設定:

    帳票明細の元となるアプリを指定し、転記先テーブルや転送フィールドなどを設定します。

    帳票明細のソート:

    すべての転記が終了した後で、帳票明細のソートを行いたい場合、その設定を行います。

    転記元アプリの設定は「設定画面を開く」ボタンをクリックして表示されるポップアップ画面から行います。

    取引先フィールド:

    帳票作成先アプリの取引先と紐づけるためのフィールドを指定します。
    このフィールドには、帳票作成先アプリで指定された取引先と一致する値が設定されている必要があります。

    追加絞り込み条件:

    転記元アプリのレコードをさらに絞り込む場合に、追加条件を指定します。

    日付フィールド:

    帳票に転記する対象レコードまたはテーブル行を絞り込むための日付フィールドを指定します。このフィールドに設定された値が、一覧画面で指定される「発行日」に合致するレコードまたはテーブル行が転記対象となります。

    転記するフィールド:

    転記元と転記先の対応するフィールドを指定します。

    転記完了後は値変更トリガーアクションが実行されますので、帳票の用途に応じた自動計算を行うことが出来ます。
    ここでは、サンプルアプリにおいて必要となった計算式とその解説を記載します。

    対象フィールド 計算式と解説
    Date
    IF(REPLACE(PREVROW(field_663_),"a","")=field_663_,field_663_+"a",field_663_)

    日付表示の重複を削除する為に、上の行と同じ日付であった場合は一時的に日付の後ろに"a"をセットしています。

    Date
    IF(RIGHT(field_663_,1)="a","",field_663_)

    上段の計算式で"a"がついている値はクリアしています。

    Total
    IF(field_689_!="",field_665_*field_666_,field_668_)

    Taxフィールドに値があれば、単価と数量から計算結果をセットし、それ以外はそのままにしています。

    Breakdown
    IF(field_689_="","Payment Entry",field_664_)

    このサンプルアプリでは入金側は内訳への転記が指定されていないので、計算式によって内訳をセットしています。

    ReceivedAmount
    SUMIF(field_668_,'field_689_=""')

    Tax値が空値の行のみの合計値をセットしています。

    SalesAmount10
    SUMIF(field_668_,'field_689_="10"')

    Tax値が"10"の行のみの合計値をセットしています。

    SalesAmount08
    SUMIF(field_668_,'field_689_="8"')

    Tax値が"8"の行のみの合計値をセットしています。

    Tax10
    CEIL(field_657_*0.1)

    SalesAmount10フィールドの税額を計算しています

    Tax08
    CEIL(field_658_*0.08)

    SalesAmount8フィールドの税額を計算しています。

    TotalAmount
    field_655_-field_656_+field_657_+field_658_+field_659_+field_660_

    すべての計算結果から算出される合計金額をセットしています。

    プログラムのダウンロードやkumanekoへのインストール方法については、Boost!コンソールの開設ページに記載がありますので、そちらをご確認下さい。

    Boost!コンソールを開設する

Boost! Fusionの操作方法

  1. 実行方法

    設定画面で指定した一覧形式のビューを表示すると、発生日を選択する為のカレンダーアイコンと、設定済みであれば、帳票作成対象の取引先を絞り込むドロップダウンと、帳票作成を行う実行ボタンが表示されます。

  2. 操作

    表示されたボタンをクリックすると帳票作成が実行されます。

    本プラグインでは、帳票の保存前に値変更トリガーアクションを実行し、その結果を反映したレコードが保存される仕組みになっています。帳票明細の日付の重複削除や複雑な税率計算などが必要な場合は、プラグインを実行するアプリに値変更トリガーアクションを追加し、必要な処理を構成してください。